灯屋2帯留コレクションの中から今日は真珠宝飾店「ミキモト」の帯留をご紹介します。
おそらく大正時代~昭和初期に作られたものですが、14金の台座に色とサイズが異なるパールを巧みに配した、とても美しい帯留です。
1899年(明治32年)創業のミキモトは、
単に真珠を真珠として見せるのではなく趣向を凝らした作品を作り、1937年のパリ万国博覧会に帯留を出品するなど海外の博覧会へ積極的に出品されました。
優秀な職人さんたちをヨーロッパへ派遣し、アール・ヌーヴォーやアール・デコなど当時最先端だったジュエリーのデザインと製作技術を習得させ、「ミキモトスタイル」と言われる、日本古来の伝統的なモチーフをアレンジしたデザインと技、そしてヨーロッパの宝飾制作技術を融合させた独自のデザイン様式を確立させたそうです。
そうして日本の御木本を“MIKIMOTO”として世界中の人々へ強く印象づけ、世界から称賛を受けたそうです。
今見ても決して古さを感じさせず、新鮮な感動を与えてくれるデザイン。
アール・ヌーヴォーやアール・デコなどの西洋デザインは同じ頃、日本の染色文化にも大きな影響を与え、着物や帯の図案として取り入れられました。
※こちらは参考商品となり、販売、通常のお貸出しは致しておりません。