5月は鯉。
夏の着物や帯の文様として、緩やかな川をゆったりと泳ぐ姿は、なんとも心地よく感じさせてくれます。また、鯉は「鯉の滝登り」とも言われるように、出世魚でもあります。
子供の日、5日の鯉のぼりの時期は過ぎてしまいましたが、これから夏に向けて鯉の季節です。
絽目が入った生成色の地に、鯉の姿が墨絵のように描かれた帯。
写真の胴前の柄、蓮は、時計回りに帯を締めた時に見えてきます。
左肩に手を預けて反時計回りに帯を締めると、胴前の柄は鯉になります。合わせる帯留などの小物によって、二通りの柄が楽しめます。
今回は、水辺に浮かぶ蓮の花に合わせて、舟の形をした翡翠の帯留を選びました。よく見ると、舟の上に、二羽の鷺の姿が掘り出されています。仲睦まじく座っているかような可愛らしい姿。
着物は、松皮菱文様の生成の紗紬の夏着物。蒸し暑くなりそうな6月単衣の頃から、ぜひお召しになってみてください。
生成地松皮菱文様の紗紬:30,000円+税
身丈:4尺2寸(約159cm)
裄丈:1尺7寸(約64.5cm)
鯉の絽名古屋帯:30,000円+税
舟に鷺の帯留(翡翠):38,000円+税