帯 | 金襴緞子

新春に向けての華やかな帯をご紹介します。
金襴緞子は中国で織られた綾錦の一種。
室町頃に中国から船来、日本でも盛んに織られるようになったのは江戸時代。
正倉院裂にも意匠化され、能装束や歌舞伎衣装のも多くみられます。

金襴は金糸を緯糸に織り込まれた高密度な紋様。
古代中国では、この世の動物の長とする四種の獣を四瑞(しずい)と表しました。
「瑞」の字は中国では「吉祥」の意味。
鳳凰は平安を、龍は変幻の意。

金襴緞子の配色は、こうじ色地に柳色と想思鼠。
龍鳳凰に梅桜、菊に牡丹と豪華の一言。
緞子の配色は、水色地に璃寛茶と伽羅色。
菊の文を織地に龍円文、桐、そして蓮に見立てたような桜の花。

どちらも元々は打敷(法事の供養に奉納された衣類)で、裏に文化年製とありましたので、200年以上を経た織物ということになります。
ずっと大事に保存されてきた、大切な裂だったのでしょう。
状態も申し分ありません。
今回新たに袋帯として、再び長い年月が始まります。

新しい年を新しい帯で迎えるのも、おしゃれですね。

江戸期緞子袋帯 江戸期金襴緞子袋帯

画像左から
江戸期緞子袋帯 126,000円
江戸期金襴緞子袋帯 168,000円

斉藤

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