先日、Bunkamuraザ・ミュージアムで開催されているボストン美術館所蔵・浮世絵展「俺たちの国芳、わたしの国貞」を観てきました。
幕末に絶大な人気を博した二人の天才浮世絵師、歌川国芳と歌川国貞の選りすぐりの作品はまさに江戸の世界を体感できます。
二人は兄弟弟子でありながら作風は対照的で、国芳は豪快な武者絵を得意とし、一方国貞は粋な美人画で一世を風靡しました。
二人が描いた活き活きとした人物達にも目を奪われますが、この頃最盛期を向かえた多色刷りの錦絵の美しさにも魅了されます。
当時西洋から輸入された「べロ藍」(プルシャンブルー)の濃淡とほんの少しの紅などで表現された作品は、さぞや当時の人の心を掴んだことでしょう。
また、歌舞伎役者やヒーロー達の趣向を凝らした着物の柄を見るのも楽しみの一つです。
ボストン美術館は浮世絵コレクションで有名ですが、1876年のボストン美術館開館以来初の、大規模な歌川国芳・歌川国貞展なります。
展示された作品は一度貸し出されると5年間は公開されなくなるため、今回の展示会が大変貴重な機会とのことです。
ボストン美術館所蔵
「俺たちの国芳 わたしの国貞」
Bunkamuraザ・ミュージアム 2016 3月19日(土)~6月5日(日)