まだ雪の残るある日。
もう春を待つばかりと誰もが、心に決めていたでしょうに…
不意をつかれた天からのいたずらに思わず空を見上げ、舞ってくる雪にしばし心をうばわれたのでしょうか。
赤茶色の丸い頭とくちばしのふくらみ、地にしっかりと張った細い足。
愛らしさをたたえた黒いまなこは、決意に潤んで見えます。
自然の厳しさと豊さは、人間の想像を越えた神秘な世界。
その中にある小さな命。
巡り来る春の空を自由に飛ぶ姿が、見られますように…
日本の友禅という美しい染は、やさしくゆったりと語りかけて、心におおらかな空気を運んでくれるようです。
着物と帯とは、シンプルな形をして、自由に装う事を楽しませてくれる先人達からの贈り物かもしれません。
生成りに青丹(あおに)色の格子紬 32,400円
「に」は土の意(青黒い土のような色)
身丈:4尺2寸(約159.6㎝) 4尺4寸(約167.2㎝)可
裄:1尺7寸3分(約65.7㎝) 1尺8寸8分(約71.4㎝)可
雪中雀名古屋帯 (帯17-2-4)
鼈甲万年青(おもと)の帯留
白井