12月に入り、お正月のお着物を探しに来られるお客さまも増えてきました。
「新春のきもの展」では、松や梅など新春のお着物や帯でいっぱいです。
中でも梅柄のものは華やかなものから、シックなものまで幅広く揃っています。
古来より梅は桜より人気でした。
花観賞といえば今と違って梅をさしていました。
貴族たちの間では造園する際、梅を入れることが定番となったようで、香り立つその花は珍重されました。
その人気ぶりをうかがえるのが、万葉集に詠まれた梅の数です。
桜を詠んだ歌は43首に対し、梅を呼んだ歌は110首。
梅は桜の倍以上詠まれています。
新春に梅のお着物で、暫し古人に思いをはせてみるのも良いのではないでしょうか。
紹介のお着物は雲文の細かな織地に、槍梅が描かれた小紋。
大人の女性にぴったりの小紋です。
合わせた市松の織の黒地に手鞠の刺繍帯。
中には梅、松、笹紋。
孔雀の羽根の帯留を合わせてみました。
梅文様小紋 (着物13-12-6) 84,000円
身丈:4尺5分(約153.9㎝) 裄:1尺6寸8分(約63.8㎝)
黒地手鞠刺繍帯
孔雀の羽根帯留(三部紐付) 12,960円
田中