草木が、芽吹きはじめ、あちらこちらに春の気配を感じます。
まだまだ寒い毎日ですが、心はもう春!
春色の紅花紬を身に纏えば、軽やかで暖か、春を彩どる藤や若葉色のやさしい帯をのせてみました。
ながめているだけで春の野に立ったようで、心が躍り、どなたがお召しになられるだろう…とワクワクします。
藤紫の帯地は、菖蒲の花のように灰みの青みを帯びたやわらかい紫
写真向かって左は、紗綾形に蘭と菊をあしらった本紋と呼ばれる合わせ地紋(本紋…本式、本物という意味を持つ)に長寿のまじない、魔除けとされる菖蒲の束ねが、絞りで描かれた上に刺繍が施されています。
染と紬、両方共の装いに美しい、穏やかな女性らしさと華を合わせ持つ名古屋帯です。
写真向かって右は、春霞の中、花車、ぼたん、藤、桜が刺繍され、その配色が本当に可愛らしく、心をときめかせてくれます。
胴前には、生成り地に梅鼠(草木染の赤茶色を灰みによせた色)で、お太鼓と同じ図が纐纈(こうけち)織りされ、帯合せを見つけられないアンティークの染物にも一役かってくれる帯になれそうな、おおらかで可憐な開き名古屋帯です。
写真上左から
束ね菖蒲の図名古屋帯 58000円 帯14-1-46
春草の名古屋帯 34000円 帯14-1-63
紅花紬袷 48000円
身丈:3尺9寸(約148.2cm) 4尺3寸可(約163.4cm)
裄:1尺6寸5分(約62.7cm) 1尺8寸7分可(約71.1cm)
白井