赤い実をつけた南天と金茶色の小菊が、真白い雪をのせてたわんでいます。
積もった雪が今にも落ちて、枝が揺れる様子が見えてきそうな、真冬の風景。
積もった雪が枝からずり落ちることを「雪垂(ゆきしずり)」、雪の重みで枝が折れる事は「雪折れ」というそうです。
南天はご存知の方も多いと思いますが、「難を転じて福をつかむ」という語呂合わせで縁起をかつぎ、数々のものにモチーフとして使われた文様。
またその実は咳止めの薬効が知られており、延命長寿の願いを込め、南天の枝を削って箸やお守りも作られたそうです。
冬に赤い実をつける植物は、思えば数多くあります。寒い日にも目にあたたかさをくれる赤い実は、昔も今も、人を魅了してやみません。
雪持ち南天と菊模様染名古屋帯 54,000円
生成り色結城紬袷 126,000円
身丈 4尺1寸5分(約157.7cm)
裄 1尺7寸8分(約67.6㎝)
松田