ゴールデンウィークは、楽しく過ごされましたでしょうか。
新緑が青々と芽吹くのを見届けたあとに思いをはせてしまうのは、青い空、白い雲、輝く海…。気がつけば立夏ですね。
深い紺色のアンティークの絽縮緬に群青の波、縦に走る有職文をかたどったような細い帯が、作り手のモダンな感性が垣間見えます。
海辺を思うなら、やはり貝がら。形が面白く種類が豊富なことから、江戸時代から意匠にされてきたそうです。
貝の帯で思い出すのが、上村松園の「蜃気楼」という絵。蛤から立ち昇ったゆらぎに浮かび上がる美女の図です。
白珊瑚のかんざしにきものの裾には波模様、貝尽くしの美しい丸帯を無造作に、華やかに締めています。
美しい海の精が纏う貝の帯が、私にはとても新鮮にうつりました。
銀座で海を見ていたら、本当の海に出掛けたくなってきました。
波模様絽縮緬小紋 54,600円
身丈 4尺5分(約153㎝) 裄 1尺7寸8分(約67㎝)
貝尽くしの図名古屋帯(帯13-4-7)30,000円
魚に珊瑚名古屋帯(帯11-7-18) 65,100円
松田