単衣展が13日から開催され、多数のお客さまにご来店いただいております。
皆様が毎年、感嘆のため息をつかれるのは、やはり大正後期がら昭和初期にかけての単衣。
この時代は、上流階級の夏衣裳から新柄や新しい織り技の試みがなされて流行するのが定石で、大胆で華やかな意匠と色彩が大変好まれ、昭和の前期は花柳界と上流社会、そして若い娘たちの衣装は見分けがたいほどに近似していたそうです。
現代で単衣というと裏地を付ければ袷になるものが大多数ですが、きもの文化全盛期のこの時代の単衣は、まさにこの時期にだけ、ごく細い糸を使って織られた紋縮緬や紋錦紗など、その手ざわりは女性なら誰しもが心躍るようなもので溢れています。
透け感のある紋織とそれに呼応する美しい染め、きらめく箔糸を織り込んだ華やかな意匠、柔らかで繊細な絽縮緬の素晴らしい感触。
この時代のうすものは、夢のようです。当時の銀座はどれだけ華やかだったでしょう。
陽気も爽やかになってまいりました。希少な美しい着物、帯をご覧にぜひお出掛けください。
紫陽花文様付下(着物13-4-8) 189,000円
身丈 4尺1寸(約155.8㎝) 裄 1尺7寸8分(約67.6㎝)蝶々文様単衣小紋(着物13-4-12) 147,000円
身丈 4尺5分(約153.9㎝) 裄 1尺7寸5分(約66.5㎝)百合の図単衣訪問着 252,000円
身丈 4尺(約152㎝) 裄 1尺6寸8分(約63.8㎝)
松田