荒川の流れのたもと、江戸川区で、3代に渡り創業してきた中形染めの松原工房が閉業しました。
故人となった2代目のおひとり、松原与七さんとは、我が連れ合いと共に、35年前、原宿の東郷神社で、店主、客人の関係からお付き合いが始まりました。
ウズベキスタンへの旅を共にしたり、布談義に明け暮れたり、セントバーナードのいるお宅へお邪魔したりの楽しい仲でした。
そして今回、閉業整理のお手伝いをして、松原工房の最後の作品を託されました。今、手元には、無形文化財としての定吉さんの着尺6枚をはじめ、2代目たちの着尺や帯、見本反物など約50店余りが、雪晒しなどを経て出番を待っています。中には、定吉さんの奥様がお召しになっていた木綿の訪問着もあり、解いて雪晒しに回しています。
そのほとんどが木綿であるというのが嬉しくて、たくさんの反物を整理していると、素朴であたたかく、長板中形の原点に立ち返る思いがします。
風薫る5月の連休から販売会を下記のようにはじめます。
【 5月3日土曜日より 開店11時 】
電話も受けたまわります
◇メールやご注文フォームでのご注文は、商品入荷日の店頭・電話でのご注文受付後、順次対応