志村ふくみ作「藍すじ白十字」多当紙 緻密な藍の縞の中に、白い十字がくっきりと浮かび上がるデザインです。 白と藍が出逢い共鳴しあって、白はより白く、藍はなお深く、浄くて潔い空気感が漂っています。 手に触れる前に、志村さんの糸は、立って何かを訴えてくるようです。 縦の縞と、それを断つ横の線とのずれが、余韻として後を引きます。 ほんとうは、単衣にして、肌で感じてあげたい優しい布なのです。 1982年制作