裂を寄せて、そして継ぐという、遥か昔から行われてきた布を生かすための工夫。
人類の歴史において今とは比較にならなかいほど布が貴重だった時代に継ぎ合わされ、接ぎ合わされた布たちは、まるで畏怖すべきほどの美しさをもっていることに気づく。
その技法は時代を経て、布と布を合わせてできる美を知る人たちによって広く伝播していく。
しかしモノが大量に作られ、捨てられる時代になると、継ぎ接ぎという言葉自体聞くことが少なくなり、ズボンの膝に当て布をしている子供を見ることすらなくなっている昨今。
先人たちの美には遠く及ばないまでも、布たちが継がれ接がれて織り成す美しさを現代に再現してみました。
錦織寄せ裂名古屋帯
11月25日からの展示会にて展示
雲龍紋の錦織が細やかで見事です。
袈裟に作られていましたが、見事な帯によみがえりました。
袋帯にも作りかえられます。
ヨーロッパ更紗寄せ裂名古屋帯
11月25日からの展示会にて展示
江戸小袖寄せ裂名古屋帯
11月25日からの展示会にて展示
和更紗寄せ裂名古屋帯
11月25日からの展示会にて展示
藍染め寄せ裂名古屋帯
11月25日からの展示会にて展示
江戸小紋寄せ裂羽織
11月25日からの展示会にて展示
幕末から明治期の江戸小紋を集めてみました。
すべて草木染めで、粋でありながら手作業素朴さも垣間見えて、何ともかわいらしい布たちです。
私ごとになりますが、わたくし渋谷が最も好みとする布です。
結城100寄せ裂袷
11月25日からの展示会にて展示
約20年にわたり、男物結城数百枚に鋏を入れてきましたが、まったく同じ柄はほとんどお目にかかりません。
この100枚もすべて違う柄が力強く調和を保ち、しかも袖を通してみると意外なほどの軽さに驚かされます。
これほど贅沢な着物には、なかなかお目にかかれるものではないと思います。