日本民芸館 「芹沢銈介展」

日本民芸館先日、日本民芸館で開催されている「生誕120年記念 芹沢銈介展」を観に行きました。
日本民芸館は井の頭線の駒場東大前駅の、緑豊かな閑静な住宅街にあります。
建物も和風意匠を基調としながらも随所に洋風をとりいれた美しい建物で、設計に関わった柳宗悦の美意識が垣間見えます。
通りを挟んで栃木から移築した旧柳宗悦邸があります。

今回の展示は、生誕120年を迎える染織家・芹沢銈介の初期から晩年までの作品が展示され、彼の創造の世界を紹介するもの。
芹沢の布を中心とした作品と生涯で収集した工芸品などが展示されています。
芹沢は静岡の呉服卸商の家に生まれ、作家活動の中で民芸運動をけん引した柳宗悦に影響を受け、手仕事で作られた何気ない日用品の持つ美しさに惹かれていきます。
また、沖縄伝統の紅型に出会い強い感動を受け、型染を生涯の仕事と志します。
展示された作品は文字や何気ない日常のモノがオリジナリティ豊かに、美しく表現されています。
それは芹沢のモノの美しさを的確に捉える鋭いまなざしから生まれているのでしょう。
こんな時期なので、デザインの本質やオリジナリティってなんだうと考えさせられる展示会でした。
彼の収集した古い紅型の布や外国布も美しく、彼のモノに対する愛情を感じずにはいられません。

「ル・ソール」展示が変わる度に民芸館を訪れますが、もうひとつの楽しみがあります。
駒場東大前の駅と民芸館の間に「ル・ソール」というおいしいパン屋さんがあります。
何をたべても絶品ですが特にバンド・ショコラがおいしい。
まわりのクロワッサン生地がさくさく。
できれば買ってすぐ歩きながらでも食べたい…味です。

生誕120年記念 芹沢銈介展
生誕120年記念 芹沢銈介展
会期:2015年9月1日(火)~11月23日(月・祝)

田中