月別アーカイブ: 2024年1月

引き続き、浦野理一ご紹介

今日は冷え込みましたね。しかし、確実に日は長くなり、春に向かっているようです。

本日も浦野理一の着物と帯のご紹介です。

まるで麒麟のような色合いの個性的な着物も浦野理一ならでは。春に向けて明るいコーディネートにしてみました。

緑の細い縞の帯。色々な色が入っていますが、意外と無地感覚でご使用いただけます。

メノウの帯どめをアクセントにしてみました。

23-02-07 浦野理一着物280,000円1尺6寸8分、身丈4寸1分、23-12-27浦野理一緑帯95,000円、メノウ帯留 13,200円(全て税込)

次にご紹介するのも浦野理一の着物と帯。しっかりとした風合いで少しかしこまったお出かけにもぴったり。

合わせやすい赤銅色の帯

金工の梅の帯留を合わせて、春らしく。

23-11-24 浦野理一縦縞着物 308,000円裄1尺7寸5分、身丈4尺1寸2分、23-11-51浦野理一無地赤銅色帯132,000円、銅梅帯留49,500円(全て税込)

いかがでしたか?浦野理一の着物の世界。本当に味わい深いです。

ぜひ、店頭で又は通販でお求め下さい。

浦野理一の帯

昭和から平成、令和の時を経て、相変わらず高い人気を誇る浦野理一の着物と帯。

灯屋2では縁あって数多くの作品を扱って参りました。

本日は、その中から紬の帯をご紹介いたします。

まずは優しい色合いの細い縞の帯。とても軽い伊那紬に合わせてみました。帯留は鼈甲の梅。

次にご紹介するのは、格子の帯。結城紬に合わせてみました。帯留はめのう。

こちらはIVYルック風の色合いの帯。市松の結城に合わせて。龍が描かれた印象的な帯留もしっくりきます。

いかがでしたでしょうか?装いをグッとモダンに、強い個性の着物にもぴったり合う浦野理一の帯。

ぜひ、店頭で又は通販でお求め下さい。

細縞の帯 21-12-36 150,000円/伊那紬 198,000円 23-11-23 裄1尺7寸5分、身丈4尺1寸5分/ 梅の鼈甲帯留23,000円

格子帯 132,000円/結城紬189,000 円 裄1尺8寸、身丈4尺3寸/バラのめのう帯留 13,200円(3分紐は別売り)

IVY風帯 143,000円/市松模様結城紬88,000円裄1尺6寸8分、身丈4尺7寸/竜の帯留 (全て税込)

日々の着物

新年を迎えてからいく日かたち、慌ただしい日常が戻ってきました。

インド旅の便りを毎日楽しみにしながら、外国裂でのコーディネートに想いを馳せています。

 

ご紹介の着物は、信州紬で柔らかい糸で細く絣が入った美しい織物です。

鮮やかなインドサリーの帯を合わせて、格子着物を華やかに装ってみてはいかがでしょうか。

緑系格子文様紬 本郷織物工房  160,000円(税込)(着物23-11-22)   ※証紙付き

身丈:4尺2寸(約159.6cm)
裄:1尺7寸5分(約66.5cm)
袖丈:1尺2寸5分(約47.5cm)
袖巾:8寸7分(約33.1cm)
前巾:6寸2分(約23.6cm)
後巾:7寸6分(約28.9cm)

紫地サリーの名古屋帯  77,000円(税込)(帯24-01-03)

 

 

半幅帯を合わせたのは、昭和中期の久米島紬です。

子格子の中にオレンジの糸で絣が入って、織物の表情を出しています。

バティックの半巾帯でサクッと結んで、異国情緒を楽しみたいです。

小格子文の久米島紬  198,000円(税込)(着物24-01-07)

身丈:4尺3寸(約163.4cm)
裄:1尺8寸(約68.4cm)
袖丈:1尺3寸(約49.4cm)
袖巾:9寸2分(約35cm)
前巾:6寸5分(約24.7cm)
後巾:7寸8分(約29.6cm)

バティック半巾帯  19,800円(税込)

江戸小紋丸ぐけ  7,000円(税込)

 

お客様の装い〜新春編2

新春もおしゃれなお支度で多くのお客様にご来店いただいています。

こちらのお客様は、優しい色合いの無地の結城に、大変貴重な紅花染の江戸裂を合わせた装い。小袖から作っています。

上品な松と梅が清々しいですね。

次のお客様は、必ずお正月にはお召しになるという訪問着。笹と戯れる犬が可愛いですね。アンティークのお着物は意匠に驚かされます。

次のお客様は、素晴らしい画風の梅のお着物に、格調高い古鏡の刺繍帯。

素敵な装いで、店内華やかに賑わいました。

ぜひ、みな様もお着物でお出かけ下さいませ。

 

素敵な羽織が入荷しています。

明日からまた寒くなるようですが、新年を迎え日差しは着実に暖かさを増しているように感じます。コートの下や厚手のストールを巻いて、軽やかな羽織はいかがでしょうか?

黒地基調の羽織はとても便利。明るいベージュと薄グレーの色紙模様に枯葉が描かれていますが、あっさりとした色遣いなので意外と長い季節も可能だと思われます。錦糸も入ってとても上品です。

23−12−16 裄1尺7寸分(66.29cm)袖丈1尺4寸(49.24cm)身丈2尺5寸(94.7cm)55,000円

次は金茶と深い紫に染め分けられた横段に、菊のような花があしらわれています。少し袖が長いのがエレガント。

裄1尺6寸5分(62.5cm)、袖丈1尺5寸5分(58.71cm)、身丈2尺5寸(94.7cm)30,000円

松と松ぼっくり、ぼかしも入ったシックな羽織。おめでたい柄ですが抽象的にデザインされていて、小紋柄ですのでちょっとしたお出かけにも。

羽裏の美しさもご覧に入れます。

裄1尺7寸5分(66.2cm)、袖丈1尺3寸2分(50cm)、身丈2尺5寸(94.7cm)55,000円

最後に昔の絞りの羽織。とても軽い着心地です。紫色が微妙に何色かで染め分けられています。


裄1尺6寸5分(62.5cm)、袖丈1尺2寸(45.56cm)お袖は短めです。20,000円

いかがでしょうか?灯屋2おすすめの軽やかな羽織たち。

ぜひ、店頭で、又は通販でお確かめ下さい!

金額は全て税込です。

源氏物語の装束』②−−“おめらかす”

明治時代に外国から“洋服”が入って、それまでの日本のきものを“和服”と呼ぶようになったようです。洋服は様々な形の組み合わせでできていますが、和服は原則同じ形のものの重ね着、と言えましょう。だからこそ袖の振りや袖口からこぼれて見える襦袢の色や柄に着る方の個性やおしゃれ心が発揮できるのかもしれませんね。

平安時代を代表する「女房装束」は大きく開いた袖と長い引き着の裾から、下襲の色目が順々にのぞいています。これを“おめらかす”というようです。

おめらかす=ずらす、すべらす、衣装などの表の端に下襲の端をのぞかせる、という意味だそうです。

その色襲には美しい名前がついて、季節ごとの決まりもありました。

                        (福田邦夫「日本の色」主婦の友社刊より)

アンティークのお着物や羽織はとても素敵ですが、どうしても裄がたりない、という困ったところがありますね。現代の長身でスタイルの良い女性には悩みのタネ、というところです。多少のことなら上手な着方でうまくごまかす(?)技もいろいろあるようですが、ちょっとのぞくぐらいなら「おめらかして」というのはいかがでしょう?襦袢の綺麗な色・柄がほんのすこーしのぞいてもOK?とはいきませんか?

                                                    (替袖:無双26000円、サリー単22000円)

灯屋2では素敵な替え袖をご用意しております。街でのすれ違いに、少しお地味な紬の袖口からチラッと見える色で、道ゆく人をハッとはせる、というのもオシャレな女のお楽しみ!

2024花カレンダー

日本の四季の移ろいを示す二十四節気を美しい写真であらわしたカレンダーが入荷いたしました。花のスペシャリスト・稲田まゆさんの作。お好きな山野草を育て、暮らしの中の古い道具類を使った花いけの記録。

稲田さんは昨秋の「こうげいを探る」展に、美しい藍の型染を出品されていました。

 

いまは睦月(1月)小寒〜大寒、暦の上でも最も寒い頃。
花は雲龍梅、椿と笹。12カ月の各月ごとに、珍しい花々を個性溢れる花器に生け込んだ稲田まゆさんの作品。眺めていると心おだやかに、日常をすこーし離れた大きな異空間に誘われる小さなカレンダーです。


(銀座店内で扱っております。2,600円=現金のみ)

バティック半幅帯入荷しました。

とっても素敵だけど、お買い得でもあるバティック半幅帯が多数入荷しました。

灯屋2の秘蔵の布から仕立てました。

無地の着物はもちろん、格子の着物や大島紬、意外なものに合いますよ!

時代を経た着物も何故かモダンにしてくれる便利な帯。これから春先にかけて活躍しそう。

お気に入りの1本を見つけて下さい。

価格は全て19,800円(税込)

店頭で又は通販でお求め下さい。

 

 

お客様の装い〜新春編

新年もおしゃれをしてたくさんのお客様ご来店いただいています。

まずはズバリ新年の辰年にちなみ、大胆な龍模様のアンティーク着物でお出かけのお客様です。

大変凝ったインド更紗帯を合わせて、強めの意匠を中和させた上級の着こなし。

次のお客様も干支にちなんで。上前には龍の文字の凧が見えます。

獅子舞や駒など、お正月の娯楽が染められたおめでたい帯。

そしてこちらは新年にお集まりの皆様。それぞれに大変素敵な装いでご来店いただきました。

いかがでしたでしょうか?今年も皆様、ぜひ、お着物でお出かけ下さいませ!

 

『源氏物語』の装束1 「よみがえった女房装束の美」展

本年もよろしくお願いいたします。皆さまには良い年をお迎えのことと存じます。

2024年のスタートに重大事件が続き、心騒がしい新年です。被災されました皆様には心よりお見舞い申し上げます。1日も早い復興をお祈り申し上げます。

昨年末丸紅ギャラリーで開催された『「源氏物語」よみがえった女房装束の美』を駆け込みで鑑賞しました。NHK大河ドラマが『源氏物語』に関わるためか、「日曜美術館」でも取り上げられたためか、会場は多くの女性で賑わっていました(男性も少々、着物着用なら入館料無料)

主要展示は、「若菜」下巻の六条院での女楽(おんながく)の場面。招かれた明石の君の装束を再現したもの、となっています。「柳の織物の細長(ほそなが)に、萌黄であろうか、小袿(こうちぎ)を着て、羅の裳の目立たないものをつけて・・・」

光源氏の邸宅六条院で正月に行われた「女楽」、源氏の正妻・女三宮の琴(きん)、正妻格の紫の上の和琴(わごん)に伍して琵琶を担当した明石の君=源氏の娘を生み、その娘は中宮となり、やがて天皇となる皇子を生んだ)の高雅な装いはその矜持とともに微妙な立場、“身の程”のあらわれた装束なのかもしれません。『源氏物語』の中で装束衣装は大きな役割を持ち、誰がどのような色彩、取合わせを身につけたか、は登場人物のセンスや個性をあらわすだけでなく、政治的な地位、身分、立場、関係性をあらわしています。

柳の細長、萌黄の小袿、表着、重袿、単(ひとえ)、袴、裳−−展示された復元装束は、時代考証を重ね、当時に近い天然染料で染色された極細の絹糸で作られたようです。(染色は吉岡更紗の手による)

この時代、紐で結んで身にまとう、ということはなく、下着、上着の区別も現代とは違っていると思われます。あえていうなら、単と袴は下着といってもいいかもしれません。極細の絹糸でおられた衣装は「するすると脱衣が可能」であったようです。

空蝉(うつせみ)が小袿をさっと脱ぎ捨て若き光源氏の手を逃れ、形見の衣装だけを源氏の手に残すことができたのも、そのためであったのでしょうね。