月別アーカイブ: 2023年8月

お客様ご出演公演のお知らせ

本日はお客様の公演のお知らせです。

まずは、いつも素敵なお着物姿とキュートな笑顔で当店のお客様にもファンが多くていらっしゃる一色采子さん。ご出演のツルゲーネフ「初恋」の朗読劇が明日まで絶賛開催中です。

主人公ウラジミールをテレビでもお馴染みの藤本隆宏さん、ヒロインの令嬢ジナイーダを注目の歌舞伎女形、中村壱太郎さんが演じます。素顔の一色さんとは真逆のヒロインの母親の伯爵夫人役とのこと。美しい生のリュートの演奏も印象的な舞台。東池袋の劇場あうるすぽっとにて開催です。お急ぎ下さい!

お問い合わせ:あうるすぽっと

https://www.owlspot.jp/events/performance/first_love.html

次に、やはりお客様の筑前琵琶奏者の鶴山旭祥さんご出演の公演です。

当店でご購入のお着物でご出演されるご予定、楽しみですね。西洋音楽の影響を受けず、日本人音楽的感性に基づいて発展したという琵琶の響き、幽玄な世界に浸ってみるのはいかがでしょうか?『平家物語』を語る、2023年10月7日(土)GINZA SIXの能楽堂にて開催です。お問い合わせは下記まで。

お問い合わせ:インターナショナル・カルチャー TEL:03−3402−2171(平日11:00〜16:00)

お客様の装い〜宮古上布

お盆を過ぎて心なしか気温も落ち着いて来た感のある東京ですが、まだまだ蒸し暑さは続いていますね。

そんな8月は感謝の意味を込めて、お買上商品価格(税抜き価格)10%の灯屋2商品券を進呈させていただいております。いよいよ日にちも残り少なくなりましたが、ぜひ、皆様お出かけ下さいませ。

さて、そんな蒸し暑い天気にお勧めなのが麻の着物。本日は今では年間20反程しか生産できなくなったと聞く、貴重な宮古上布の着こなしのご紹介です。

斜めの縞がクールな宮古上布に、小袖崩しの麻の江戸裂を合わせたお客様。小脇に抱えた芭蕉布の籠。日傘、自然布の草履まで細部にわたるまでおしゃれの追求をされています。

次にご紹介するのは、とても印象的な帯のお二人。宮古上布の柄行きも個性的。左のお客様はとても珍しい小さな葉っぱを散らしたデザイン。右のお客様は貴重な色絣、光沢も素晴らしいですね。

そして最後にご紹介するお客様は宮古上布に科布の帯。王道とも言えるコーディネートもやはり素敵。細かい絣の個性的な柄裄の宮古上布も素晴らしいですね。

お客様のコーディネートいかがでしたでしょうか?本当に素敵ですね。特に宮古上布は藍色ということもあって思いの外、長い時期お召しいただける点も重宝なお着物です。

ぜひ、皆様もお着物でお出かけください。

お客様の装い〜個性が光る装い

毎日本当に暑いですね。

そんなお暑い中、お買い物していただくお客様に感謝の意味を込めて、8月中はお買上商品価格(税抜き価格)の10%の灯屋2商品券を進呈させていただいております。残り少ない8月ですが、ぜひ、お出かけ下さいませ。

さて、本日も素敵なお客様のコーディネートをご紹介します。こちらのお客様のキュートで個性的なコーディネートに他のお客様からも歓声が。お着物は八重山上布。手うみの苧麻で織られた、焦茶の絣模様が地の白さと相まって涼しげですね。

そしてそこに合わされたのが灯屋2オリジナルの魚模様の帯。現代アーティストの作家さんによるハンドペイントです。大きな魚の他にタレには貝が見えるのも面白いですね!小物遣いも素敵です。

次のお客様は色絣の大変凝った宮古上布に、黄色とグレーの小格子の越後上布の半幅帯。木製の金魚の帯留をアクセントに。色の絵絣の宮古上布は今では新たには生産されてはいないそう。竹と笹が大胆に織り出された逸品です。

そして透け感がこの着物の涼しさを証明しているようですね。

いかがでしたでしょうか?お客様のコーディネート、本当に素敵ですね。

ぜひ、皆様もお出かけ下さい。

 

 

 

お客様の装い~合言葉は芭蕉布?

偶然、芭蕉布の着物をお召しのお客様がお集まりになった一日。

このように貴重な芭蕉布の競演も、灯屋2ならでは。

写真奥のお二人は伝統的でシックな雰囲気の芭蕉布、そして手前のお客様は珍しい横縞の芭蕉布にアフリカの布の帯を合わせていらっしゃいます。

他のお客様も自然と店内の芭蕉布に手が伸びて。ひと口に芭蕉布と言っても本当に様々な柄行です。着物の他にも帯もそろっていますよ。

こちらのお客様は柿渋染めの麻の帯ですっきりと決めて。

そして、また別の日、ご新調なさった芭蕉布の着物でご来店いただいたお客様。

大きな萩と間垣が大胆に染められた絽の帯で、芭蕉布が華やかな装いに。

皆様の装い、いかがでしたでしょうか?本当に素敵ですね。

ぜひ、皆様もお着物でお出かけ下さい。

尚、8月中はお買上商品価格(税抜き価格)の10%の灯屋2商品券を進呈させていただいております!この機会にぜひ足をお運び下さい。

お客様の装い〜海外からのゲスト

インバウンドも再開し、銀座の街にも海外からのお客様が溢れています。報道されている通り、現在は特に欧米からのお客様が多いのが特徴です。

その流れに乗って、灯屋2でも海外からのお客様に多数ご来店いただいています。先日ご来店のイタリア人のお客様をご紹介いたします。

北海道、東北を旅行された後、インテリアとして壁に掛けるヴィンテージのお着物を探しにご来店なさいました。昭和初期のシックかつ大胆な藤柄のお着物をお選びになりました。せっかくなので着用されてみては?、とご提案しましたら、本当にお似合いで、着物としてお召しになることに。『前世は日本人だった』とご自身で思っていらっしゃるぐらい日本の魅力にゾッコンなのだそうです。(残念ながら着物着用の写真はありません)

当店入り口のディスプレイ前で

本日も別のお二人がイタリアからご来店。その他フランス、スペイン、ドイツ、アメリカ、香港等色々な所へ灯屋2の着物が旅立っています。海外からご来店のお客様も、時代を経たお着物の価値がお分かりになっていらっしゃるのがとても嬉しい点です。

 

 

熱暑の昼下がり

毎日が暑くて、さすがに見下ろす銀座通りの歩行天も人影がまばらです。
所が太陽が通りの西側に移動する3時ころ、ソロソロとお客さまがお見えになり始めました。

そして4時のありさまはどうでしょう。水羊羹パーティーが始まってしまいました。

みなさま暑い中をよくぞお着物でいらっしゃいました。

お帰りは涼しくなってから、と、お話しに花が咲きました。

江戸小紋の秋ーアトリエより

インスタでもご紹介しましたが、この秋には江戸小紋をたくさんご紹介できます。
目下、解いて洗い張り、見積もりの作業に入っています。

何せ200年の時を重ねてきたので、強者といえども色やけや傷チェックに追われます。
それからサイズのこと。ほとんどが、断ち切り4尺なので悩みます。


幸いにも江戸小紋の特質上継ぎ目がほとんどわからないので、灯屋2のマジックで、なるべく大きなサイズになるよう思案を重ねています。アトリエスタッフの苦悩が、お客さまの喜びとなれば嬉しいです。
羽織もしゃれた裏地を探すのに一苦労しています。

この秋に展示会を予定しておりまして、そちらでのお披露目となりそうです。

詳細は決まりましたらご案内させていただきます。

秋の気配を感じて、替え袖と裾除け

まだまだ暑いといっても、この時期になると秋の気配を感じてしまうのが日本人。

着物や帯の意匠を秋めいたものにするのはもちろん良い方法ですが、夏の終わりには涼しくても濃い目の色の着物を着る、襦袢の袖や裾周りを少し濃い目ものにする、そんなおしゃれの工夫をされる方も多いと思います。

そこで本日は替え袖と裾除けをご紹介いたします。灯屋2では質の良い麻や味のある絽を選んでオリジナルで作成しています。

まずは替え袖から

緑麻透かし模様:24,000円 袖巾8寸5分、袖丈1尺2寸8分

黄色麻縮:24,000円 袖巾8寸5分、袖丈1尺2寸8分

紫ピンク絽:21,000円 袖巾8寸8分、袖丈1尺2寸8分

次に替え袖と裾除けセット

それぞれ表情の違う素材をお楽しみ下さい。

替え袖と裾除けのセット

絹絽縮緬 水文、蛇籠、葦模様:38,000円 裾除け丈2尺6寸、3尺3寸(裾周り)、袖丈1尺2寸8分、袖巾8寸5分

インドブロックプリントサリー綿 36,000円:裾除け丈2尺5寸、3尺5寸5分(裾回り)、袖丈1尺3寸、袖巾8寸5分

絹絽荒磯模様 27,000円:裾除け丈5寸、3尺4寸(裾周り)、袖丈1尺2寸8分、袖巾8寸5分

ちらっと着物の袖と裾から見える色や素材で、秋を感じるのはいかがでしょうか?

 

 

 

 

 

 

 

銀座のオアシスへ

お盆の季節も終わろうとしています。

穏やかであるべき日々を台風に奪われて、散々でしたね。

これからの残暑をやり過ごすために、智恵をしぼってがんばってまいりましょう。

当店ではこの暑い中、涼しい設えをご用意して皆様をお待ちしております。

玄関を入っていただくと、まず右手、備前の壺に野薔薇。

左の壁に沿ってピンクッション募金のガラス瓶。

葡萄と紋紗の名古屋帯。

創作の刺繍夏半衿、スタッフのお庭からコスモスの花。

魚網に貝とカニの刺繍帯。

正面タンスの上に江戸裂の帯2本。

そして、その右にテーブル席をご用意してます。

上布や創造力いっぱいの夏帯をしばらくはお求めいただけます。

「虫籠」文様の夏帯に秘められた謎?—猛暑に描く妄想の夢

  誰(たれ)松(待つ)虫の音はりんりんとして・・・

熱中症を心配する燃えるような夏、今夏ほど秋が待たれる8月はありませんね。どうぞ皆さまお大切に。

お着物の意匠世界では、季節をちょっと先取り、がおしゃれ。四季を楽しんできた日本の繊細な心意気のあらわれでしょうか。

虫籠、秋鳴く虫たちの文様は夏のお召し物によく使われますね。この虫の大名行列のお着物、何度見ても傑作!です。

りんりんと美しくも儚げに鳴くのは、松虫?鈴虫? 現代では鈴虫のようですが、中世で松虫と呼ばれていたようです。

京都祇園京舞井上流で大変重く扱われる『虫の音』は能『松虫』からとられたもので、男同士のふいの別れとその人を偲ぶ異色の舞。「いろいろの色音の中に別(わ)きて我が偲ぶ松虫の声りんりんりんりんとして」と謡われます。

源氏物語「賢木」で、光源氏と六条御息所の野の宮での別れの場面、御息所の歌にも背景に松虫の音が詠まれています。

「おほかたの秋の別れも悲しきに鳴く音な添えそ野辺の松虫」

松虫は「待つ」に通じるためでしょうか、りんりんと鳴くのは鈴虫でなく、松虫でなくてはならないようです。

灯屋2の店頭に美しくも優しい「虫籠と秋の草花」を描いた帯のご用意があります。

虫籠になでしこ、桔梗、萩、菊、秋の草花を彩る中に「源氏香」が描かれています。つい好奇心でその巻名を調べると、お太鼓に「玉葛」「末摘花」、前柄に「蛍」「賢木」???

光源氏によって放たれた蛍の光により、玉葛に求婚している兵部卿が玉葛の姿を垣間見る、という幻想的な名場面がありますので「玉葛」「蛍」は関連あり、虫籠ともマッチしておりますね。色好みの源氏が玉葛に想いがないわけもなく、三者の微妙な関係がこの長い物語の中でも名場面と言われるのでしょうか。

「賢木」は無理無理結びつければ、野の宮の松虫の場面と考えて・・・「末摘花」 巻の内容もまったく関連なく、植物としての末摘花はご存知の通り「紅花」、色も形も秋にふさわしいとは言えません。もちろん源氏香の形として良いものを置いただけで、何の意図もない、というのが正解かもしれません。なぜか虫籠、秋の花々のそばに置かれた「源氏香」に意味を添えてみたくなる真夏の妄想です。

 

灯屋2銀座店では、8月は皆様のご愛顧に感謝いたしまして、お買い上げ金額に対しまして10%のクーポン券をお渡ししています。ぜひ、この機会にお出かけください!!