月別アーカイブ: 2019年9月

ワークショップ「浦野の小布を帯にするⅢ」 婦人画報でも紹介されました。

婦人画報11月号でも紹介されましたが、浦野ファンの皆様の歓迎にお応えして、この秋11月に第三回「浦野の小布を帯にする」を開催します。
今回は会場を変えて、お客さまの布選びをより楽しんで頂けるよう広いスペースをご用意しました。
そしてステージアップして、縞や絣の他に、浦野の紅型・型染めやバラエティーにあふれた鬼しぼ縮緬も加えてみました。
数千枚の布を見て、さわって、選ぶ、圧巻のイベントにご期待ください。
お申込み・詳細は下記までどうぞ。

 

【開催】
場所:花園神社社務所2階和室(東京都新宿区新宿5-17-3)
日時:11月23日➀10時~ ➁14時~ いずれの回も要予約
費用:100,000円+税(布代、お仕立て代を含む)

【お問合せ】
灯屋2銀座店 AM11時~PM7時 定休日なし
Tel:03-3564-1191
Mail:ginza@akariya2.com

お申込みの際は、お名前、お電話番号、メールアドレス、ご参加希望の時間帯、お支払い方法をお伝えください

【お支払い方法】
当日は現金のみ
前日までに店頭にお越し頂ける方は現金またはクレジット・電子決済(PayPay)が可能です

ご質問・ご不明点などは灯屋2銀座店までお気軽にお問合せ下さい。

小津安二郎映画を聞く「小津日和」音語り

浦野工房ファンの皆様なら、ご存じかと思います。
日本映画史に輝く、小津安二郎映画の名作の数々を。
その小津監督の映画から作られた朗読作品を、<音語り>するという、素敵な催しのご案内です。

小津安二郎映画を聞く「小津日和」音語り
10周年記念公演

2019,10,10(木)→14(月/祝)
場所:早稲田大学小野記念講堂

出演: 中井貴惠(朗読)松本峰明(ピアノ)佐野史郎(10日トークゲスト)

秋らしくなってきた日和に是非、浦野の着物や帯をお召になって、お出かけ下さいませ。


時間、演目など詳細はこちらをご覧下さい。

主催:オンザフィールド
http://otf-webshop.com/?pid=144481457

楽しみな志村ふくみさんの帯合わせ

今まで30枚ほどのお着物を扱わせていただきましたが、志村さんの作品は、なんといっても、その包容力とダイナミズムが魅力です。

いつものことですが、それに対峙してしかも飲み込まれない、1プラス1が5になるくらいの計算を踏まえて、帯を捜します。
志村さんのお目に止まっても、決して恥ずかしくないように心がけているつもりです。
そしてその行き着く先は、ほとんどが外国布か江戸裂の帯です。

さて今回の2枚は、「冬青」(そよご)と「花絣」という作品ですが、どちらもインドネシアの100年は経ている織物を選びました。
一枚はシルク、一枚は綿ですが、金紙のモールが織り込まれていて、シルクの方はヨコ、緑の綿の方はタテ紋織となっています。
金の剥がれているのが優しく穏やかで、なんとも威風堂々として見えます。
これらの文様は、自然界のイメージを伝えていますので、二枚の着物にある絣やドットを、星や風ととらえると、そこには宇宙感が存在してきます。

 

 

「冬青」(そよご)は、紅花の優しいピンクにドットと絣が飛んでいます。
紅花のかわいいピンクに合わせて、少しアクセントのあるスマトラピンクにしてみました。


志村ふくみ作 冬青(そよご)
仮絵羽
志村19-9-04
お仕立て付き

絹の紋織名古屋帯
90000円+税

 

 

「花絣」は、三色ある色の中から緑を選んで千歳緑にしました。
永遠に変わらない松葉色を指しています。


志村ふくみ作 花絣
仮絵羽
志村19-9-02
お仕立て代込み

インドネシアモール織木綿の名古屋帯
50000円+税
帯19-7-20

 

 

 

 

 

志村ふくみ 入荷のお知らせ

なんと贅沢な、と、実は身震いしながらお知らせしています。

6点全てが志村さんの色紙、あるいは共箱が付いており、お仕立て上がりが2点、ご使用済みが1点、後の4枚は仮絵羽ですので、お仕立て付きとしてご紹介しています。

そのほとんどが昭和期の作品と思われますが、そのうち2点は、写真集でご紹介されています。

ご試着いただけますので、秋空と相談なさってお出かけになってくださいね。

志村ふくみの藍

志村ふくみ作 藍熨斗目 袷 仕立て上がり

熨斗目とは本来、江戸時代の武家で、小袖の生地とされた練貫という絹織物のことです。
その中で、袖の下部や腰まわりの色をかえたり、縞を織り出したりしたものを腰替わりといい、やがてそのデザインを指すようになりました。
そして能や狂言衣裳としても用いられたので、格調のあるデザインとしてのイメージが定着してきました。
この藍熨斗目は1975年に作られていますので、志村さん50歳頃の藍建てへの道筋が、ついた時期の作品のようです。

白地に小格子の肩裾と、明るい藍の腰替わりとが激しく呼応し合って、藍の華がほとばしり、美しさの高みへと向かっています。
清楚で、しかも生命力に溢れる作品です。
色紙と多当紙がつきます。

志村ふくみ作 花絣 仮絵羽

1979年の作品です。
優しい色の替わり格子の中に花十字が浮かんでいて、その中に、井桁絣が子供のように守られるかのように入っています。
緑と藍と紫の微妙な色が重なり合って、芳しく透明感のあるハーモニーをかもし出しています。
そして、優しさと包容力が、精緻で静謐な表現となって織り込まれています。
志村さんの、懐の深い人間力が感じられる一枚です。

志村ふくみ作 笹竜胆(ささりんどう) 袷 お仕立て上がり

笹竜胆は源氏を代表する家紋なので、源氏物語、ひいてはひかるの君をイメージしての作品かと想像しています。
深い翠に囲まれた寝殿で待つ、ひかるの源氏を取り巻く姫君たちのつのる想いは、千々に乱れ、交錯して、それでも瑞々しく浄化されていきます。
その深淵な情緒の世界を、志村さんは、ご自分の色で、心ゆくまで表現されています。
さぞかし楽しい心踊るお仕事でありましたことでしょう。
みなさまには、どうぞ、ゆっくりとご覧あれ、と申し上げます。。

志村ふくみ-天空のひかり

志村ふくみ作  紅芙蓉  仮絵羽

芙蓉の花は、この季節、初秋になると、少し庭のあるお家ではわが世の春を謳歌しています。
特に紅芙蓉はその花の色を誇りに、まさに女王さまの様な存在です。
あの色を、志村さんは思い切りの良い紅花の真紅に、紫根を入れて巧みに表現しています。
なるほど、あの夏の日差しにも負けない艶やかさが浮かんできます。
しかし実は、少しの風のそよぎにもはらりと落ちる花びらの本性も、風情として、美しい暈しで表現しています。
薄紫や亜麻色の濃淡のヨコ糸を巧みに織り込んで、ここに紅芙蓉は完成しています。
志村さんの観察眼に、改めて敬服です。

志村ふくみ作   律   お仕立て上がり

「律」とは? 全ての物事の基本となるおきてという意味のようです。
自然界を律する約束事。それを極めようとして臨んだ作品の様に理解しました。
それはまず、この作品から、染織という手仕事の持つ根幹的な質実な性格が見てとれます。
豊かで落ち着きのある絶妙な色彩感覚、基本である格子柄を中心として、しかも個性あふれる絵羽に仕上げている現代感覚。
ヨコ糸を節紬にしている所からくる、民芸調の温かみある、みずみずしい活力。
なんだか、志村さんがここに居るというオーラを放ったお召しもののようで、持ち主になられた方の着姿に思いを馳せます。

志村ふくみ作   冬青(そよご)  仮絵羽

風に戦(そよ)いで葉が特徴的な音を立てる様がそよごの由来とされています。
又、常緑樹で冬も青々としている所から冬青と書かれています。初夏に白くかわいい花が咲き、赤い実を付けます。
その可憐な姿が庭師に選ばれて、かつて代々木の店先に植えられていたことを思い出しました。
今、この作品を見て、あの葉っぱは十字絣に、赤い実はピンクのドットに昇華されたことに納得しました。
しかしこの愛らしいピンクに、心奪われない人はいません。
そして志村さんの十字には、いつも天空の光を見たり、音を聞いたりしてしまうのです。
小さな格子柄でありながら、タテ糸がわずかに控えているのにも、精緻でみずみずしい感性が感じられます。

10月前の駆け込みご来店大歓迎!


満月が皆様の心を明るく照らす夜でありますように。

10月からの消費税率10%を前に9月14日(土)から30日(月)までの期間

お買い上げ価格10%の灯屋2サービスチケットを進呈いたします。

サービスチケットは、1年間有効です。

灯屋2銀座店のお買い物にどうぞ、ご利用ください。

消費税10%前の皆さまの駆け込みご来店をお待ち申し上げます。

スポーツの秋到来!

灯屋2銀座店に面した中央通り。

「ラグビーワールドカップ2019日本大会」の旗が、たなびいています。

20日の開幕戦まであとわずか、日本チームの活躍も楽しみですね!

15日(日)の午前中は、ここで

「マラソングランドチャンピオンシップ」(マラソン大会)が開催されます。

本大会は、東京2020オリンピックの男女マラソン日本代表選考会として開催されるもので、銀座中央通りを往復するコースとなっております。

ご来店のお客様には大変ご迷惑やご不便をお掛けしますが、競技中の午前9時20分から午前11時30分までのあいだを中心に、混雑が予想されます。

どうかお気をつけていらしてくださいませ。

晴れの舞台となる日、選手の皆さんが全力を尽くせますよう、私達も祈り応援したいものです。

激しい夏から実りの秋へ。

健やかな日々が続きますように!

 

 

『東京竹芸術祭2019』

『花籃百選』【花籃展・同時開催】

今秋 9月11日より都内で開催されます「東京竹芸術祭2019」。
共催店として、灯屋2の姉妹店、可ナル舎と灯屋本店の2つのギャラリーにて、イベントを企画いたしました。

本店灯屋では優品のコレクションを取り揃えおり、今回は多くのマスターピースをご覧頂けるまたとない機会。
是非足をお運びください。

可ナル舎では灯屋とは趣を異なえてインテリアに取り入れやすいユニークな品々を集めております。

花籠と和骨董、時代箪笥との取り合わせもお楽しみに。
秋の草花を生けたくなる、そんなお気に入りの一品を探しにいらして下さい。


『花籃百選』

『花籃百選』9/11-12/10
場所:灯屋本店
東京都渋谷区代々木4-8-1
OPEN 11:00 〜 19:00
CLOSED: Every Sunday and Holidays
http://www.akariya.co.jp/

『多種多様な花籃を集め展』9/11-9/30
場所:可ナル舎 
東京都府中市白糸台1-26-4
OPEN 10:00 〜 18:00
CLOSED: 9/10.17.18.25
http://www.kanarusha.com/

季節の狭間には外国布の帯

ただ今当店は、季節物の入れ替えで乱雑になっていますが、ご容赦下さいませ。

この時期、秋物には少し躊躇がはいりますよね。そこで、外国布の帯が輝きます。

ご紹介するのは、インドネシア スマトラのモール織の帯です。

緯糸の金モールはすでにハゲハゲで、迫力ある古色が出ています。

緯糸がくぐった所の縦の木綿糸はふんわりと浮いて、紅紫の色香を放っています。美しさと、希少性を備えたこの帯は、又、天空の星のイメージがピッタリなので、この季節に是非お勧めです。

 

他にも随時新入荷の予定ですので、ぜひお立ち寄り下さい。

 

インドネシア スマトラのモール織名古屋帯

120,000+税