灯屋2旅行記」カテゴリーアーカイブ

インド仕入れ旅行 その2

マザーのお墓


マザーハウス1階にあるマザーのお墓です。
お花で ”TO LOVE AND TO BE LOVED”  「愛しなさい そして 愛されなさい」と書いてあります。
写真だと大型のバースデイケーキのようにもみえます。
いまもなお皆がどれほどマザーを愛しているかを感じずにはいられません。
この日も世界中からいろんな人が訪れていました。私もその中のひとり。

コルコタの街並み

徒歩で約25分 ホテルへ帰る道すがら いろいろな人やお店とすれちがいます。
日本では見られない光景ですが、はじめて来た11年前のコルカタとはずいぶん違っています。
取り残された感じがしていたコルカタですがインド全体が少しづつ経済成長してるんですね。

10:00am いよいよ仕入れ開始です。

ホテルまで迎えにきてくれた車に乗り、1日かけてコルカタまで足をのばしてでも立ち寄りたいお店に向かいます。
布だけではなくインドのアーティスト達を支援育成している女性とスタッフでつくったお店で2007年にはThe weavers studioセンターも設立。
そこでは、紙、ガラス工芸、陶芸、美術、アクセサリー、音楽、演劇またそれに関係する書籍やCDなどもみることができるそうです。

コルコタでの仕入れ

 

店内には質の良い素敵な布がたくさん並んでいます。テンションが上がりあっという間に3:00pmになってしまいました。
顔なじみのスタッフにすすめられちょっと遅めのランチをいただきます。
とっても美味しいスタッフの手作りランチ (灯屋2のお昼となんだか似てる)と思いつつ、事務所の本棚をみるとたくさん日本版の布に関する書籍がおいてありました。
ここのお店では絞りのテクニックを日本語読みで”しぼり”と呼んでいます。
日本の染色技術はインドでも認められています。

アイロン屋


空港までのタクシーに乗り込む時みたアイロン屋さん  です。

17:00  コルカタを出発    
明日から 2日間デリーでの仕入れです。

次回に続きます…

インド仕入れ旅行 その1

こんにちは 銀座店白井です。
気持ちのよいこの季節
秋空にお着物でご来店くださるお客さまの美しい笑顔と着こなしにスタッフの心もはずみます。
 
先日、5日間の日程で店主渋谷と2人でインドに行きました。
今回はこの仕入れ日記を紹介いたします。
この時出会った布達が帯に仕立てられ、お店にたくさん並びはじめました。
ご覧くださった時、ふと思い出してお楽しみいただければうれしいです。
 
1日目  11:50am 定刻より10分早く成田国際空港を出発 
今日の最終目的地コルカタまでほとんど1日かけて行きます。
最初の目的地デリー国際空港までまずは8時間30分の空の旅です。
ちなみにインドと日本は3時間半の時差があるため、日本時間は21時を過ぎていてもデリーはまだまだ夕方です。

16:55  デリー空港到着 ここで国内線に乗り換えます。
コルカタに向かうフライトまでの3時間は空港内で待機です。
椅子にすわりぼんやりしていると、サリーを着た女性達の姿が目にはいりインドに来たんだ…と嬉しくなりました。
 
空港内にはインド最新の足専用マッサージ機が設置されていて、さっそく体験してみました。 
なんとなく得した気分で足どりも軽くコルカタ行きへ乗り込みます。
コルコタのインフルエンザ検査


22:10 コルカタ空港到着  
インフルエンザ対策の完全防備の服装で迎えてくれました。入国する人の額に小さなピストルのような物(たぶん体温計)
を当ててピッ! という音が鳴ったらセーフのようです。入国を許可され、タクシーでホテルへ向かいます。

23:55 もうすぐ日が変わります。東京から14時間…
ホテルに無事到着  明日からのワクワクする布との出会いを夢にみながら就寝します。
二度の機内食のカレーはどれもおいしかったなあ

2日目  6:30am 起床  
 
カルカッタ(現在はコルカタ)と聞くと皆さん何を思い浮かべますか?

1946年  ヒンズー、イスラム教徒による宗教対立が起き、また翌年インドはイギリスより独立。 
同時にパキスタン国が成立しました。その時、東パキスタンからものすごい数の難民がカルカッタになだれ込み行き場のない人々は路上生活をはじめます。
そのスラムに自らが入り 生活しシスターテレサは奉仕活動をはじめます。
マザーテレサと皆から呼ばれるよなった後も生涯かわらず。

マザーハウス

 

ここコルカタにはマザーテレサ(1910年-1997年)の残したマザーハウスがあります。 
今日の仕事は朝10時からスタートの予定。9時からの朝食前にひとりでマザーハウスに行ってきました。

午前7時過ぎにホテルを出ると制服を着たかわいい子供達に会います。コルカタの町はちょうど通学の時間。 
日本のように友達と並んで歩く生徒もいますが、父兄が付き添い登校する家庭、そして学校の近くは人力車(リクシャー)の送迎ラッシュで驚きました。 

朝の登校ラッシュ

 

38歳のマザーがたったひとりスラムでの奉仕活動を始めた時 まず最初にスラムの子供達への教育活動として青空学校をつくりました。
現在も子供達みんなが学校に通えるわけではありません。けれど子供達の瞳は希望の光を失ってはいません。
学びたいと願う子供の希望が叶う世界へ、皆が平等に教育を受けられるようにと願います。

小宮染色工場訪問記

小宮染色工場

先日、小宮染色工場を見学させていただいた時の様子をご紹介したいと思います。

灯屋2では小宮さんの江戸小紋を扱う事もあり、シミ抜きや洗張をお願いするうちにご縁が出来まして見学をさせていただける事になりました。
工房は昔ながらの土間の作業場で、天井には張り板が整然と並べられています。
正に、職人さんの聖域という感じです。私たちが見学したときはクーラーも入れていただいて、窓からの光も差し込む快適な工房といった感じでしたが、実際は湿度90%、真っ暗の工房内で裸電球の灯で手元だけを照らし、夏は噴き出す汗と闘いながら作業をなさっているそうです。
主に説明していただいたのは小宮康正さん。
江戸小紋の型を合わせていく事が難しいのかと思いがちですが、型を合わせていくのはそれほど難しいわけではないそうです。


小宮康孝さんそれよりも1反(約13m)を長さを力加減を均等に型づけしていく方が難しいそうです。
江戸小紋というと、型づけのイメージが強いのですが、それだけではない作業が沢山ある事に驚きました。
今では染めの技術は科学的に証明できると思いますが、昔は経験と感覚、それこそ五感やそれ以外の感覚を研ぎ澄まして行われる作業なのでしょう。

その後、小宮康孝さんの染めに関するお話を伺いました。
染料の研究を長年重ねてきて、色ヤケしない、色落ちしない染料に辿りついたそうです。
小宮さんの江戸小紋は染めが良いのでシミなどがついてシミ抜きをしても、元々の江戸小紋の染めは落ちないという事です。


染色風景たとえて言うと、腕の悪いシミ抜き屋さんが作業してもシミだけが落ちるそうです。
色々な布を見せて説明をしていただきましたが、どれも美しく素晴らしいものでした。
越後上布に染めた布は本当に美しく、皆写真を撮ったほど。
小宮さんは、職人である以前に、物を見る目が素晴らしいのでしょう。
自然界の中の美しい物、それも人が気に留めない物でも見出す力のある方なのだと思います。

物の中に存在する美しさを見いだし、それを美しいと思える心のある方なのだと思います。
小宮さん曰く、「美しい物は自ら輝いている。」と。
小宮さん自身が輝いているのだとスタッフ一同思ったに違いありません。

工房の片隅にオードリーへップバーンがこちらの工房を訪れた時のお写真がありました。
奥さん以外に手を握ったのは彼女だけだと言った笑顔も輝いていました。

小宮さんは後世になっても価値が下がらない物を残していきたいとおっしゃっていました。
着物は新品でない限りは“古着”という扱いになってしまします。
そのためにも、色落ち、色ヤケしない江戸小紋を作りだしたのでしょう。
いつまでも美しい色を放っている着物なんて本当に素敵ですね。

最後になりましたが、お忙しい中お時間を作っていただいた小宮染色工場の方々に御礼を申し上げます。
訪れたスタッフにとって、とても思いで深い1日となりました。

アトリエ担当 上杉

ドバイ・トルコ旅行 終章

カッパドキアを2日はさみ、イスタンブールへ戻ってきました。

旅行にの楽しみといえば食事。
カッパドキアでもいろいろとおいしいものを食べてきましたが、イスタンブールでもおいしい食事に出会うことができました。

街角のデリにてツアーでは味わえない本当に地元の人しか行かないお店に行ったり、食に関してはとても充実した旅になりました。
私たちの行ったお店のほとんどは、出来上がっているお惣菜が店頭に並んでいるいわゆるDeli。

その中でもおいしかったのが、いかにも『地元一筋!』のお爺ちゃんが作っているお惣菜のお店。
やはり、いいお店は清潔感があります。お爺ちゃんにも清潔感と一本筋の通った料理人の姿勢が感じられます。
恥ずかしがるお爺ちゃんを説得して写真を撮らせてもらいました。
いい顔してます!

多分、何を食べてもおいしいのだと思いますが、一押しはモロッコいんげんのトマト煮。
そしてマッシュポテト。ほかにもサバの塩焼きや、グラタンなど全種類食べたいくらいでした。

この旅行一番のお土産...朝食を済ませた後、ホテルの屋上テラスでのんびり。ふと見ると隣のお家から女の子がこちらを見ています。
傍らではお母さんがお掃除中。
年齢は二歳くらいでしょうか、窓から出たり隠れたり、時には声を出して笑っています。
写真を撮られるのも嫌がらず、最後には手を振ってくれました。

どこに行ってもやっぱり子供はかわいいですね。

この旅行の一番のお土産になったかな。

アトリエ担当 上杉

ドバイ・トルコ旅行 その3

ギョレメの奇岩賑やかなイスタンブールを後に奇岩でしられるカッパドキア地方へ。

イスタンブールから国内線でカイセリ空港まで約1時間20分の短い空路の旅。
そこからカッパドキアの奇岩が広がるギョレメまで車で揺られること1時間30分。

ギョレメでは現在も、奇岩をくり貫いた家に人々が暮らしています。
おとぎ話に出てきそうな不思議な村ですが、かつてローマ帝国の弾圧を逃れたキリスト教の修道士たちが、カッパドキアに移り住み、柔らかい岩をくり抜いて住居や教会を作ったのがその起源で、幻想的な風景はその弾圧の歴史を今に伝える遺産でもあります。

ギョレメの洞窟ホテル
カッパドキアにはそれらの遺跡を利用した洞窟ホテルがたくさんあり、意外と手頃な値段…
ホテルに着くなり2人も「かわいいっ!!」と大はしゃぎ。

ギョレメ村の高台にあるTraveller’s Cave Hotelというホテルに宿泊しました。
目の前にはローズバレー、夜には洞窟ホテルの小さい窓の明かりが広がるとても眺めのいいホテルでした。



テスティ・ケバブギョレメの村をブラブラ散策し、お腹も空いたのでお店を探していると壺焼ケバブのお店を発見。
壺を割って中身を食べるテスティ・ケバブ。
ガイドブックにもあまり載っていなかったのでどんなものかと注文。
野菜とお肉たっぷりの煮込み料理。
とってもおいしかったです。
壺を割って食べるというパフォーマンスも楽しめるのでお勧めです。

ギョレメ2日目はカッパドキアツアーに参加しました。
カッパドキアの見所はそれぞれが比較的離れている場所にあるので、徒歩やレンタサイクルで回るには広すぎるので、レンタカーを借りるか、ツアーに参加するかになります。
ほとんどが10人くらいの小人数のツアーでライトバンに乗って周ります。
ギョレメ屋外博物館・ギョレメパノラマ・ウチヒサル・パシャバー地区・ウフララ渓谷などを見学しました。
もちろんガイドは英語。
正直、解説を理解することはできませんでしたが・・・

いろんな国の人と出会うことができ、仲良くなれば英語で会話しようと必死になれたことがとても勉強になりました。

レンタルフロア 北島

ドバイ・トルコ旅行 その2

1日半のドバイ滞在を満喫した後は、いよいよ今回のメインの目的地トルコへ。
トルコでの予定はイスタンブールに2日、その後カッパドキアに2日、再びイスタンブールに戻り帰国という日程。

アヤソフィアイスタンブールもドバイに引き続き快晴!
そして湿気がないので気温は高いものの、とても過ごしやすい。
そういえば、この旅行中に雨に降られたことは1度もなかったっけ・・・
私は雨具の用意すらしていきませんでしたが。

まずはアヤソフィアへ。
現在一部修復中でしたが、それでも圧倒的な存在感は変わらず。
何百年も前からこの空気感は変わらないのでしょう。
そんな中、普通に猫がアヤソフィアの中を横切ったりしているのがおかしい感じ。
これも昔から変わらない光景なのでしょう。


アヤソフィアの石畳
内部の美しさは言うまでもありませんが、私が一番感動したのは何千万人という人たちが踏みしめたであろう、石畳。

差し込む光と反射する光も昔と同じ光景なのでしょう。

こういう物にこそ歴史の重みを感じずにはいられません。

そしてその石畳を歩いた一人になれた事にも。

バザールのスザニ屋トルコにはバザールが沢山あって有名なグランドバザール、エジプシャンバザール、ブルーモスク脇にあるアラスタバザールなど買い物には事欠きません。
それこそ一日いても飽きません。
歩いているだけでいろんな所から呼び込みの声がかかります。

そんな中、私たちもひょんなことから沢山の布を見せてもらえる事に。
部屋に案内されてびっくり!
これはを全部見るのは一日がかりの量です。

今回の旅は買い出しではありませんが、これほどの布の中から選ぶ大変さを痛感。
気に入ったものがあったからといって、そこから値段交渉など、大変なパワーを使います。

今回の旅行で仕入れた生地もそのうち帯になって灯屋2の店頭に並びます。
もし皆様の目に触れる機会がありましたら、少しでも愛着を持っていただけると嬉しいです。

アトリエ担当 上杉

次は奇岩の里 カッパドキア地方へ向かいます。

ドバイ・トルコ旅行 その1

先日、ドバイとトルコに旅行に行ってきました。
今回の旅行はレンタルスタッフの北島と私の2人だけ。
いろんな人たちとの出会いもあり、思いもかけない出来事もあったりで予想以上に楽しい旅行になりました。
ほんの少しですが、私たちの旅行をご紹介。

ドバイのホテルまずは1日目のドバイ。
ドバイ国際空港に着いたのは朝の4時半!
本来なら5時半の到着予定のはずが、1時間も早い。
とりあえず両替などを済ませ
空港内のコーヒーショップで休憩しつつ、ドバイ攻略を思案する。
そんな事をしていてもなかなか時間は潰れず、とりあえずホテルに荷物を預けようということに。

ホテルに着いたのは朝の7時ごろでしたが、チェックインOKとの事。
プラス、ホテルが予想以上に可愛くて一気にテンションが上がる二人。
とりあえず写真撮影。

ドバイのホテルでアイスクリーム少し休憩したあとに外を歩いてみようという事になりました。
が、ホテルの周りを散策しただけでもうギブアップ・・・
当たり前ですが、ドバイは暑い!気温41℃。となってましたが確実に体感温度は50℃を超えていると思う。
ドバイで食べたアイスクリームよりおいしいアイスクリームにはもう出会えないかも。
結局、夕方からのデザートサファリまでホテルで休むことに。

砂漠と太陽とランドクルーザー夕方、デザートサファリのツアースタッフがホテルまでピックアップに来てくれました。
ランクルーザーに乗り込み、いざ砂漠へ!
途中、ガソリンスタンドにてほかのツアー同行者と合流。
約10台のランクルが砂漠に向かいます。

大きな太陽砂漠の疾走は殆どジェットコースター。
よく転倒しないものだと思うくらい。でも楽しー!!
30分くらいの疾走の後、サンセットタイム。
夕日がおおきいっ!!
砂漠に沈む太陽は生まれてはじめてです!
砂漠の山はジェットコースター
そして思わず、砂漠の山を駆け上がってしまった。
駆け上がる途中、北島はデジカメを砂にうずめてしまい、デジカメが旅行1日目にして故障。
みんなが1番盛り上がっているところで一人テンションが下がってましたが(笑)
靴の中に砂が入る~。でもそんな事気にしてられない。
駆け上がった山の上から見る太陽もまた良いのです。

この後、砂漠の中の野外テントへ移動。
ラクダに乗ったり、ヘナペインティングなどのレクリエーション。
私たちもしてもらいましたが私たちより、インドの女の子の方がやっぱり似合ってます。

そしてBBQのディナー。
私は羊が食べられないので、慎重にえらんでチキンをいただきました。

ベリーダンス最後にベリーダンス。結構ふくよかな女性ですがあの腰の動きはすごい!!
やってみてわかりましたが、あの動きはなかなか出来ませんよ。
ダンサーと一緒に踊りましたが私たちはなぜか子供チームに。。。
まぁ、若く見えるという事で(苦笑)
最後は全員で輪になって踊ってフィナーレ。
オーナーの渋谷がいたらノリノリで踊るんだろうなぁ、な~んて考えながら。

こうしてドバイの夜はベリーダンスとともに終わるのでした。

そういえば、ドバイの超高層ビルは遠目に見ただけだったなぁ。

イスタンブール編に続く

アトリエ担当 上杉

タイ・インド仕入旅行 その3

これもインドらしい風景

カルカッタのお店で随分と長居をしてしまったので、デリーまでの飛行機の時間まであまり余裕がなくなってきました。
いそいでお店を出てタクシーを拾い空港へ…

インドでは国内線を乗る時も出発時間の2時間前に行かないとゲートが閉まることが珍しくないのです。
(あまり定刻で出発することはないのに、ゲートだけは時間どおり2時間前に閉まるという不思議な現象が起こるのですが…)


以前もぎりぎりの空港到着で冷や汗をかいた経験があったので今回は余裕を持て行くつもりでしたが、結局いつもと同じく時間との勝負をする羽目に…
渋谷は以前のフィリピン仕入でも国内線に乗り遅れ、フライトと日程の変更を余儀なくされたという経験があるにもかかわらず、なぜかいつも呑気なもの。

急いで拾ったタクシーは、これまたエアコンの代わりに熱風を吐き出す走るサウナ。
車内の温度は40℃を超えているはずなのに、緊張感で暑さを感じなかったのは私だけだったようで、渋谷は道沿いで販売していた水を購入するために車を止めさせ、おいしそうに冷たい水を飲んでいました。

なぜかずっとカメラ目線のこの店の主人デリーでは何件ものお店を梯子しながら仕入れを行いました。
すでにお互いに顔を覚えていて積極的に色々な布を見せてくれたり、いろんな説明をしてくれたり、和やかなムードの中で良い布を探してくることができました。

以前のブログでも菊池が書いていましたが、サリーにもその年その年の流行があるため、毎年新しい生地が出回って新鮮さを感じさせてくれます。
多くの女性がサリーを着る国にふさわしくいろんな素材、色、模様のサリーがあります。
薄いシャツ一枚で汗を流している私達の目には彼女らの涼やかなサリー姿が不思議で仕方がないのですが、様々な種類のサリーを身にまとい爽やかに動いてる姿はとても優雅で幻想的。
サリーこそがインドの魅力の一つと言っていいのではないでしょうか。

インドの布を帯に仕立てる作業中灯屋2の外国布の帯はこんな風にして日本にやってきて、着物や帯に姿を変えて、皆様のもとに届きます。

そう考えると皆様がお持ちのインドやウズベキスタンの帯も、いつもよりちょっとだけ愛おしく見えるのではないでしょうか?

今回 仕入れたサリーや、インドシルク、カンタは今、単衣の着物、羽織、帯に仕立てている真っ最中。
何点かは既に出来上がり、皆様にご覧いただくのを今か今かと待っています。

5月下旬には店頭に並べることができる予定ですので、皆様にお見せできる日を楽しみにしています。

余談ですが、帰国後私は1週間ほど体調を崩し、なかなか本来の状態に戻ることができませんでした。

インドは優雅で、幻想的で、そして何より過酷です…

アトリエ担当 森

タイ・インド仕入旅行 その2

カルカッタの人の波

チェンマイからバンコクを経由して、インド東部の町カルカッタに着いたのは夜2時。
とりあえず眠い目をこすりながら、何とかホテルにチェックインしたのはすでに3時を回ったころ…
もうほとんど早朝と言っても良い時間です。

やっとベッドにもぐりこんだのも束の間、7時には起きて朝食を取ってカルカッタの街に出発。
カルカッタでの目的のお店はたった1軒。
その1軒を目指して行くものの…


渋滞でなかなか動かない車いたるところ人、ひと、ヒトだらけ、そして長い長い車の列。
ホテルからそう遠くないはずのお店まで、日本では想像もつかないような時間がかかります。
この強烈な人と車の多さに、何よりインドに来たことを実感させられます。

インドで一番体力を使うのがこの移動。
外を歩けば40℃を超える暑さと陽ざしに、タクシーに乗っても壊れているのか、エアコンらしきものから吐き出される熱風に体力をどんどん奪われます。


至福の時間 カルカッタでの仕入1時間余りの移動ののち、やっと目的のお店に到着。
いざ仕入れが始まってしまえば、エアコンも効いているし、チャイも出してくれるし、何より素敵な布を探すことができる至福の時間。
さらに、もう何年もこの店に通っている渋谷は、カウンターの中に入って好きなように布を出してみることが許されています。
現地の人ですらカウンターの外側から店員に布を取ってもらわなければならないので、他のインド人からは不思議そうな目で見られていますが、そんなことはもちろんお構いなし。時間の許す限り布を探します。

このお店は時代の流れの中で失われつつあるインドの伝統的産業を復興させるべく、優れた職人達を集め伝統の技術を現代に調和するように教え、良いモノを作らせて正当な値段で売ることで大勢の職人達の生活を支えている女性活動家が経営するお店です。

織物、染め物、数々の布を広げ、眺めていたらその美しいさにため息が出ます。
国内はもちろん世界の有名なデザイナー達のニーズに応える製品を作り上げるまでの道のりは平凡ではなかったでしょう。
現在は布だけでなく音楽、演劇、踊り等文化全般に力を入れているそうです。

どの国も自国の伝統文化を愛し、守り、育てていくための運動が行われていることを頼もしく思い、そしてその恩恵にあずかれることはとても幸せなことだとつくづく感じます。

カルカッタでの滞在時間は約20時間。再び機上の人となり、インドの首都デリーを目指します。
 
アトリエ担当 森

タイ・インド仕入旅行 その1

ラオスの布を体に巻いて喜ぶ2人

先日、店主渋谷に同行してタイのチェンマイ、インドのカルカッタ、デリーの2国3都市を4泊7日という日程で回ってきました。
灯屋2の仕入旅行はいつものことですが、今回も弾丸トラベラー並みのタイトなスケジュール…

まず、最初の目的地であるタイ第2の都市チェンマイ。
去年のタイ、ラオス研修旅行で仕入れた竹籠が大好評であっという間に売り切れ。
その後もお客様からのお問い合わせが多く、それではということでチェンマイを経由することに。

成田を朝10時に出発して、バンコクに到着したのが午後2時。すぐさま国内線に乗り換えてチェンマイに到着したのが夜8時。それからすぐに仕入開始です。

今回チェンマイで仕入れた竹かご今回の目的は、前回の仕入れで籠を買い付けた店の本店に行くこと。
昨年の仕入れとはまたひと味もふた味も違った素敵なデザインの籠と会いました。
着物にはもちろん洋服にも似合うよう一点一点丁寧に選んだ籠←をご覧ください。

7~8年前に初めてチェンマイに行った時、町は数々のアンティーク店が多くありましたが、今はずいぶん減っていて古き良き時代のモノがだんだん少なくなってきているのを実感せずにはいられませんでした。

またアンティークショップの店長によれば、一連のタイの騒動で観光客は激減。
チェンマイ名物のナイトマーケットも、随分店が少なくなっていました。

そんな中、数少ないアンティーク店で素敵な竹かごとラオスの布に出会えたのは何よりの収穫です。

チェンマイは1泊(滞在時間はほぼ24時間)で仕入れを終え、日本を出て2日目には深夜便でカルカッタへと向かいました。
「明日はカルカッタに到着します」。まさに世界の車窓からの気分です。

タイ・インド仕入旅行 その2 につづく

アトリエ担当 森

今回仕入れたラオスの布で仕立てた帯は、5月下旬から店頭で展示いたします。
また、5月20日ごろ帯の仕上がりが遅れているため25日ごろ灯屋2の帯のページでも紹介予定です。