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八重山上布に金魚尽くし

あいにくの雨で肌寒い週明けの月曜日。

季節は春に戻ってしまったかのようですが、梅雨のこのうちに、お早めに夏着物や帯をご用意されてみてはいかがでしょうか。

ただいま、灯屋2銀座店では夏の催事「涼夏の誘い」を開催中です。

豊かな文化遺産とも言えるアンティークのもの、風雅で個性的な訪問着から上質な上布まで、たくさん取り揃えております。

ぽってりとした可愛らしい顔立ちの金魚の刺繍帯。黒の地には、流水の紋紗織が施されています。

合わせた帯留は、水晶の金魚の帯留。ひらひらと動く尾びれや小さな鱗が、繊細な彫りで表現されています。美しい透明感あふれる金魚、ふっくらとした姿の刺繍の金魚たちの間を、まるで幻かのように涼やかに泳いでいるようです。

金魚鉢を飛び出して、その先には、夏の海が見えてきますね。着物は、沖縄のサンゴ礁の海で「海晒し」をした白上布、八重山上布です。

すっきりとした中に、かわいらしさも感じされる夏の装いをぜひお楽しみください。

黒地金魚の名古屋帯(帯19-6-10):60,000円+税
井桁文様八重山上布(着物19-6-22):220,000円+税
お仕立て直し

身丈:4尺1寸(約155.8cm)
裄:1尺6寸7分(約63.5cm)

金魚の帯留(水晶):53,000円+税

 

灯屋2夏の企画展 「涼夏の誘い」

会期:2019年 6月8日(土)~16日(日)
日時:11:00〜20:00(日曜日は19時閉店)

会場:灯屋2銀座店
東京都中央区銀座2-6-5アサコ銀座ビル2F

 

波に初鰹

今は、鰹が旬な時期。

春から初夏に向けて、太平洋岸を南から北へ北へと、波間をかいくぐって泳ぐ鰹たち。

今にも勢いよく泳ぎ出しそうな鰹の姿が、繊細な彫りで表された彫金の帯留。明治~昭和時代の彫金師・桂光春の師匠、豊川光長の作品です。

帯は、“ざぶんざぶん“と波音が聞こえてきそうな丸波文様の麻の帯。梅雨入り前のこの時期、帯や小物周りから涼やかにしてみました。

大小細かな十字亀甲絣文様の単衣紬を着て、美味しい初鰹を求めに、ぜひお出かけくださいませ。

単衣の紬:80,000円+税

身丈:4尺5分(約153.5cm)

裄丈:1尺7寸2分(約65cm)

袖丈:1尺2寸(約45.5cm)

波丸文様麻の名古屋帯:45,000円+税

長方形に鰹の帯留(銘:光長、四分一(銀と銅)):38,000円+税

 

今週土曜日から、いよいよ夏の催事が始まります。

灯屋2夏の企画展 「涼夏の誘い」

会期:2019年 6月8日(土)~16日(日)
日時:11:00〜20:00(日曜日は19時閉店)

会場:灯屋2銀座店
東京都中央区銀座2-6-5アサコ銀座ビル2F

皆様のお誘いあわせの上、ぜひお越し下さいませ。

単衣の楽しみ

前回のブログで単衣の時期に楽しめる紋錦紗のご紹介をしましたが、本日も引き続き単衣時期に楽しめる絽縮緬の染帯をご紹介いたします。

絽目がありますが絽縮緬ですので薄物ではなく単衣に合わせて頂け6月にちょうどお使い頂けます。

三本絽が10段あり同じだけ平織りされているため、涼しさの中に暖かみがあり、単衣時期にぴったりの織物です。

本手刷りの型友禅で染められた扇面柄の中には、萩、撫子、朝顔、桔梗、そして鮎でしょうか?お魚も泳いでおりこれからの季節を待ちわびるような、優しい名古屋帯です。

元は引き抜き帯でしたので、簡単にお太鼓が結べるよう柄を切り替え名古屋帯に仕立て替えました。

お着物はぼかし染めの上に銀糸で波が織り込まれ、上前と右肩にかわいいトンボが飛んでいます。

こちらも単衣で、目にも涼しく6月にピッタリです。

この季節しか楽しめない贅沢、手にして頂けるととても心が華やぐと思います。

  

波紋にトンボの単衣付下(着物19-5-09)90,000円+税
身丈:4尺(約152cm) 裄:1尺6寸8分(約63.8cm)

扇面散らし絽縮緬名古屋帯 20,000円+税

雲形桔梗(光長)帯留め 25,000円+税 素材:四分一

 

 

綿薩摩で颯爽と!

今日の銀座は陽射しも強く、夏の気配を感じます。

一昨日は嵐、昨日は爽やかな、今日は夏日とめまぐるしい天気に翻弄されてしまいますね。

現代の着物は袷と単衣ですが、昔は”綿入”がありました。

今ほど暖房設備の整っていない時代、寒い冬は袷の着物に綿を入れた”綿入”で過ごし、その綿を抜いたものを”綿抜”と言いました。

綿入れから袷への更衣で初めて着る初袷はすがすがしく、肌着を着ないで直接肌に触れる清涼感を楽しんだようです。

袷に夏を感じた時代に想いを馳せると面白いですね。

時代や環境によって着物の着方や楽しみ方は様々、まだ5月ですがもう夏日です。

単衣を軽やかに纏って、颯爽とお出かけしたいですね。

今時期にぴったりな綿薩摩は合わせる帯で様々な表情を見せてくれます。

本日ははんなりとした清涼感あふれる絽縮緬の染帯を合わせました。

こちらはもともと単衣用の着物だったものを開き名古屋帯に仕立直しました。

お花はアネモネでしょうか、花弁に施された刺繍も美しく、今にも爽やかな風が吹きぬけそうです。

     

綿薩摩単衣着物 120,000円+税 身丈4尺(約152cm)裄1尺7寸5分(約66.5cm)

絽縮緬花柄染帯 40,000円+税

鯉の季節

5月は鯉。

夏の着物や帯の文様として、緩やかな川をゆったりと泳ぐ姿は、なんとも心地よく感じさせてくれます。また、鯉は「鯉の滝登り」とも言われるように、出世魚でもあります。

子供の日、5日の鯉のぼりの時期は過ぎてしまいましたが、これから夏に向けて鯉の季節です。

絽目が入った生成色の地に、鯉の姿が墨絵のように描かれた帯。

写真の胴前の柄、蓮は、時計回りに帯を締めた時に見えてきます。

左肩に手を預けて反時計回りに帯を締めると、胴前の柄は鯉になります。合わせる帯留などの小物によって、二通りの柄が楽しめます。

今回は、水辺に浮かぶ蓮の花に合わせて、舟の形をした翡翠の帯留を選びました。よく見ると、舟の上に、二羽の鷺の姿が掘り出されています。仲睦まじく座っているかような可愛らしい姿。

着物は、松皮菱文様の生成の紗紬の夏着物。蒸し暑くなりそうな6月単衣の頃から、ぜひお召しになってみてください。

生成地松皮菱文様の紗紬:30,000円+税

身丈:4尺2寸(約159cm)

裄丈:1尺7寸(約64.5cm)

鯉の絽名古屋帯:30,000円+税

舟に鷺の帯留(翡翠):38,000円+税

菖蒲と金魚

少し湿気のある風が吹いている5月中旬の銀座、新緑から梅雨への季節の移り変わりを感じます。

この季節の水辺を彩る菖蒲柄の小紋。優しい藤鼠色の地に、美しい菖蒲の花が咲き誇っています。

合わせた帯は、灯屋2オリジナルの刺繍帯。墨色の変わり縦絽の地に、尾びれをひらひらとさせながら泳ぐ愛らしい金魚の姿が刺繍されています。

水面の中に、涼やかな一粒の緑メノウを置いた彫金の帯留を合わせました。

しっとりとした風を感じながら、お着物でのお出かけをお楽しみください。

菖蒲文様小紋 (ご売約済)
身丈:4尺2寸5分(約161.5cm)
裄:1尺7寸5分(約66.5cm)

金魚の刺繍名古屋帯(帯19-5-02):120,000円+税

水面の帯留(銀・メノウ):15,000円+税

「令旬のひとえ展」にご来場ありがとうございました。

「令旬のひとえ展」へ連日、沢山のお客様にご来場頂き本当にありがとうございます。
気温差もあり、天候もいろいろでしたが、銀座店内に流れる着物熱は、まったく下がることなく、上昇気流!
お客様皆様の装うことへの情熱にスタッフ一同、感謝、御礼申し上げます。

令和初の展示会へのご来場、誠にありがとうございました。
最終日のお食事会には、女優の一色采子様にもご参加頂き、ますます華やかな1日となりました。
銀座店内には、単衣時期の新作も入荷しておりますので、どうぞご覧にいらしてください。
みなさまのご来店を銀座店にて心よりお待ち申しあげます。
5月中旬も過ぎ、陽射しもいよいよ夏に向かっています。
深く碧い、海の中では、海開きの時期までは、魚達もゆうゆうと泳いでいられる時期かもしれません。
波のゆらぎのようななめらかな透け感におどろく方が、多いアンティーク単衣のお着物をどうぞご覧にいらしてください。

流水紋に魚の付下(着物18-4-28):180,000円+税

身丈:4尺2寸(約159.6cm)
裄:1尺7寸(約64.6cm)

海松文様刺繍単衣名古屋帯:20,000円+税

水辺の風景

「令旬のひとえ展」いよいよ今週末12日(日)までとなりました。

連日、たくさんのお客様にご来店いただきまして、誠にありがとうございます。

今日ご紹介の帯は、黒の紗帯に、カワセミや葦の模様が美しい刺繍で表現されたもの。水面に何か美味しいものでも見つけたのでしょうか?美しい羽根を広げて、飛んでくる情景が何とも躍動感にあふれています。

帯留も、水面に留まる蜻蛉の姿を表したもの。黒い練り物の羽根、一粒のガラスが水滴のように見えます。

合わせた着物は、檜垣文様の夏大島。さらりとした肌触りでやや透け感のある絹地、これからの汗ばむ季節から真夏まで重宝しそうです。

初夏に近づくにつれて、地面に照り返す日の光が、まぶしく感じられます。そんな時の着物でのお出かけは、色数をおさえ、水紋や蛇籠、トンボなどのモチーフで季節感を取り入れると、見た目にも涼やかに感じます。

ぜひ、日傘をさして、爽やかにお着物でお出かけくださいませ。

 

黒地カワセミ刺繍紗名古屋帯(帯18-8-13):140,000円+税

夏大島:ご売約済

身丈:4尺1寸(約155cm)

裄丈:1尺7寸3分(約65.5cm)

水面にトンボ帯留(サンプラ・ネリ・ガラス):ご売約済

 

「令旬のひとえ展」

会期:令和元年 5月1日(水)~12日(日)
   11:00〜20:00(日祝は19時閉店)

会場:灯屋2銀座店
   東京都中央区銀座2-6-5アサコ銀座ビル2F

詳細は、こちらをご覧下さい。

紋錦紗と夏お召

「令旬のひとえ展」に連日足をお運びいただき誠にありがとうございます。

本日の銀座は晴れ、日差しが強めですが爽やかな風が吹いています。

そんな緑まぶしい季節にぴったりのお着物と帯をご紹介いたします。

型友禅の本手刷りで染められた簾紋と菖蒲柄の紋錦紗のお着物です。

紋錦紗は、今は織られていない単衣の時期のための織物です。

竹の簾から笹と菖蒲が透かし見える、なんとも涼しげなデザインです。

地紋は見づらいですが、菖蒲と藤が織り出され、今の時期にぴったりです。

帯は一見絽のように見えますが、こちらは夏お召です。

夏お召も残念ながら今は織られていません。

透け感がありますがこれも単衣の時期にお召頂く織物で、名古屋帯に仕立て直されていますが元は着物だったと思われます。

柄はアドラスを彷彿とさせるダイナミックな太子間道です。

着物も帯も、今まさにお楽しみいただける一品です。

ぜひ灯屋2銀座店にてその軽さ、たおやかさ、繊細さをご体感ください。

 

簾紋に菖蒲の単衣小紋 80000円+税 着物18-6-51
身丈:4尺1寸5分(約157.7cm) 裄:1尺6寸8分(約63.8cm)

夏お召太子間道柄名古屋帯 ご売約済

 

「令旬のひとえ展」

会期:令和元年 5月1日(水)~12日(日)
   11:00〜20:00(日祝は19時閉店)

会場:灯屋2銀座店
   東京都中央区銀座2-6-5アサコ銀座ビル2F

詳細は、こちらをご覧下さい。

水面にあそぶ蜻蛉

連日「令旬のひとえ展」に足をお運びいただき誠にありがとうございます。

ゴールデンウィークの終わりと共に、急に肌寒い天候に翻弄される5月ですね。

本日ご紹介の着物は単衣の付下です。

波模様が銀糸で織り込まれており、さらにぼかし染めでは穏やかながらも深い水面が表現されているようです。

勝ち虫であるトンボがゆったり羽根を広げています。

抽象化された植物・唐草の異国情緒あふれる文様。

透け感のある紗の横段の市松はとても繊細な中に、なんとも言えない力強さを感じます。

 

 

波紋にトンボの付下単衣 90000円+税 着物19-5-09

身丈:4尺(約152cm)、裄:1尺6寸8分(約63.8cm)

横段織り出し名古屋帯 30000円+税

「令旬のひとえ展」

会期:令和元年 5月1日(水)~12日(日)
   11:00〜20:00(日祝は19時閉店)

会場:灯屋2銀座店
   東京都中央区銀座2-6-5アサコ銀座ビル2F

詳細は、こちらをご覧下さい。