銀座の風景〜歌舞伎座公演から

6月歌舞伎の昼の部に出かけてきました。あらゆる意味で話題を呼んだ舞台ですが、前半は、現実とお話しが重なり心揺さぶられ、後半は生きる喜びに共感、まさにライブ感あるお芝居となりました。

生来言葉の不自由な絵師という役どころの主人公の中車さん。師匠に認められるべく精進するも、口下手もあってままならないその夫を助けるのが、猿之助さんの代役を務める妻役の壱太郎さん。二人は不遇を絶望し、死を決意。結果として主人公は師匠も認める絵を描きあげます。

中車さんは今まで抑えていた演技を一気に解放させ、重苦しかった舞台は一転して華やかな踊りの世界へ。描き上げた大津絵の襖から抜き出てきた演者たちが、次々に悪党を懲らしめていく様が実に美しく楽しい舞台となりました。

次は7月公演、歌舞伎座も平常運転となり一幕見も再開とのこと。ぜひ、銀座にお越しの際はお出かけ下さい。お着物でのお出かけだと一層楽しいですね。