6月2日より開催の上布展も1週間がたち、連日沢山のお客様の熱気で一足早く夏が来たようです。
本日届いた新作の中から、お薦めの夏帯をご紹介いたします。
幕末頃の麻の帷子を帯にお仕立てしました。
牡丹や梅の花と向い蝶の文様が染めと刺繍をされています。
草木の自然の色と、おおらかな柄ゆき、金糸の状態もよく、品格のある一本です。
銀糸の入った絽を薄藍のぼかしに染め、笹と流水と蟹が刺繍されています。
かわらけ色に赤みを抑えた蟹の色も品がよく、水辺のせせらぎが聞こえてきそうな雰囲気があります。
少しいたみの部分があります。
こっくりとした茶色の地に流水とかきつばたが織り出されています。
織りながら、水辺にすらりと咲くかきつばたの姿をよく写しています。
茶の地にブルーと黄色の花が美しく、白・ベージュや藍のおきものによく映えると思います。
ライトグレーの変り絽目の地に秋草とキリギリスが染められ、ところどころに刺繍がほどこされています。
抹茶色、黄色、グレーの色合いが優しく、まるでキリギリスが楽しげに秋の野を散策しているようです。
クリーム色の絽に瓢箪をおさえたグリーン系の糸で菅縫いをしたのが涼しげです。
鈴虫が瓢箪に乗ろうとしている姿を細い黒糸で繊細に表現されています。