手向山の錦をうつして

早くも2月にはいり、店先に蛤が積まれて、この時期から旬であることに気づきました。

ハマグリは形が栗に似ていて、浜辺にいることから『浜栗』と呼ぶようになったそうです。

日本書紀にも記述があるくらい古来から日本人に親しまれてきた食材のようです。

さて、ご紹介の着物は春山茶花に手向山の訪問着です。

 

このたびは 幣もとりあへず 手向山

紅葉の錦 神のまにまに   (古今集:菅原道真)

【こんどの旅は急ぎ出たため、幣を用意するひまもなく来ました。手向山のみごとな紅葉の錦を幣として、神様の御心のままにお受け取りください】

 

歌にあるままの艶やかな色合いをそのままに着物に映して、春の花を添えた華やかな訪問着です。

帯は綴れ地に四季折々の花々が描かれ、刺繍が施された豪華な帯です。

丸帯から仕立て直して、少し長めの開き名古屋帯になりました。

季節を寛容に着れるコーディネートで楽しんでみてはいかがでしょうか。

春サザンカに手向山の訪問着  55,000円(税込)   (着物21-01-19)

身丈 : 4尺1寸(約155.8㎝)

裄  : 1尺7寸(約64.6㎝)

綴れ地四季の花の図開き名古屋帯  60,500円(税込)

 

当面は、灯屋2銀座店、水曜日を定休日。11時から18時閉店の営業です。

店内出来るだけの除菌に努め、換気をよくしております。