ご売約済
帯15-1-18
能の演目「鉢木(はちのき)」にちなんだ、龍村製の本袋帯。
この熨斗目模様は、北条時頼の衣装として用いられていたものだそうです。
老武士と鎌倉幕府五代執権との心の交流を基とした、華やかな帯です。
「鉢木」…旅僧に扮して旅をしていた北条時頼が、落ちぶれた武士である佐野源佐衛門常世に一夜の宿を乞うた際、僧に暖をとらせるために自らの秘蔵の梅、桜、松の鉢の木を焚いてもてなした。
その時に常世は、いざ鎌倉というときには老体に鞭打って一番駆けをすると話す。
鎌倉に戻った時頼は、諸国に鎌倉参集を命じた際、破れた具足に老いた馬に跨った常世が真っ先に駆けつけたのを見て、これこそ真の武士と称え、鉢の木の梅、桜、松に縁ある領地を与えた。